


元警察官が教える、簡単な投資術とあるけど、なんだか信頼できそうな気がするなぁ


以前の私だったらきっと、この広告をYouTubeで見かけて「ちょっと気になるな…」と興味を持っていたと思います。
ですが、実際に内容を調べてみたら、思わず立ち止まってしまうような点がいくつも見つかりました。
そこで、今回は「バイナリーオプション新選組」と名乗るこの案件について、広告の中身や特商法表記、運営会社の情報、そして実際に参加した方の口コミまで徹底的に検証しました。
次に、「この案件をおすすめしない理由」について、私が実際に気づいたポイントを4つご紹介しますね。
バイナリーオプション新選組は辞めておくべきと感じた4つの理由
結論からいうと、バイナリーオプション新選組は辞めておくほうがいいです。
バイナリーオプションという手段だけでももうすでにNGですから💦
セールスページで「バイナリーオプション」の言葉を意図的に避けている
最初に違和感を覚えたのが、広告ページの構成です。
「株式投資や仮想通貨でうまくいかなかった人へ」「元警察官が発見した手法」などの文言が並びますが、「バイナリーオプション」という言葉は一切登場しません。
しかも、誘導先は「無料動画講座 全3回」というシンプルなLP。
これ、どういうことだと思いますか?
実は、バイナリーオプションは“短時間で稼げる”とされる一方で、投資初心者にとって非常にリスクの高い取引。
広告の段階であえて言及しないのは、警戒されないようにするための“導入トリック”とも考えられます。



こうした“ギャップ広告”は、副業詐欺案件によく見られる典型パターンよ
事業者情報に一貫性がなく、連絡が取れないケースも…
特商法に基づく記載を見ると、販売者は「合同会社Like Factory」。
項目 | 内容 |
---|---|
販売者 | 合同会社Like Factory |
販売責任者 | 湯淺 雅仁 |
所在地 | 東京都新宿区下落合2-13-22 |
メールアドレス | [email protected] |
電話番号 | 080-7454-4660(LINE後:090-9732-0770) |
連絡先はGmailアドレス、電話番号は携帯番号。
そしてLINE登録後に表示されるページでは、別の携帯番号が記載されています。
この時点で、情報の一貫性に疑問が残るのでアウトでしょう。
さらに気になるのは、口コミに「連絡が取れない」という声が複数あること。
LINEもメールも返信がなく、電話も「現在使われていません」となった、という報告まであるんです。
法人を名乗るなら、せめて代表電話や企業用のアドレスを用意してほしいものです。
しかも、これは過去にも「連絡遮断型」の副業案件で頻出した構図と似ています。
利用を勧めている業者が金融庁の警告リスト入り
「イルカ先生」の案件で実際に取引することになるのは、海外のバイナリー業者「ハイロードットコム(旧ハイローオーストラリア)」。
この業者、実は金融庁から警告を受けている“無登録業者”です。
本当かどうか気になる方はこちらからチェックできます👇
金融庁 無登録業者一覧
つまり、もしトラブルが起きても、日本の法律で守られることはありません。
一部のユーザーからは「利益が出た途端に出金できなくなった」「アカウントを凍結された」といった報告も。これは“よくあるパターン”です。
「再現性」を強調するが、実態は不明瞭な月額制サロン
口コミで最も気になったのがこちら。
「リアルタイムのトレードが見られて再現性がある」と紹介されたが、決済後に連絡が来ない。LINEも既読がつかず、解約もできない。
さらに、動画を通じて得た参加者には以下のような不満も散見されます。
- コンテンツの量が極端に少ない
- 顔出しのオンライン面接があるが、相手の顔は非公開
- サロン内での横のつながりを禁止される
- 特別コースを匂わせるも詳細は不明、資金力がない人は排除されるような雰囲気
これ…“情報商材系オンラインサロン”によく見られる構造そのままです。
次は、この案件の広告の中身や、イルカ先生の発信スタイルについてさらに掘り下げていきましょう。
「イルカ先生」のブランディング戦略 「プロトレーダー×元警察官」の肩書に注意
この案件の顔ともいえる「イルカ先生」は、サングラスとイルカの被り物を装着し、ユニークな外見でYouTubeやX(旧Twitter)に登場しています。
名前の通り、元警察官という異色の経歴を前面に押し出し、安心感や信頼感をアピールしています。
でも、よく考えてみてください。
「警察官だったから正しい情報を教えてくれる」と思いがちですが、それと投資スキルはまったく別の話ですよね。
また、動画では「誰でもできる」「プロが厳選した2つのパターンだけを覚えればOK」など、難易度の低さや再現性の高さを繰り返し強調しています。
実態を隠す広告スタイルに要注意
動画広告やLPでは一貫して、「バイナリーオプション」や「月額料金」などの核心部分には触れていません。
これは、事前に本質を見抜かれないようにするための構造とも考えられます。
広告を見た時に「なんとなく怪しそうだけど、無料なら…」と気軽にLINE登録してしまう人は少なくないでしょう。
しかし、その後に課金プランや高額な“特別コース”へと誘導されるのが、こういった案件の定番パターンなんです。
この流れ、以下の刷り込みポイントにもぴったり当てはまります。
「LINE登録→動画視聴→申し込みの流れは定番パターン」



まぁ、どのビジネスもこの定番パターンは使われているので別にこれは問題ではないわ
Yahoo!知恵袋からの投稿
「29800円を支払って“ドルフィンウィスパーJr”に参加しましたが、その後メールが来ず不安です。LINEで解約を申し出たが、既読になりません。詐欺ではないかと疑っています…」
「オンライン面談ではこちらだけ顔出し必須、相手は非公開。高圧的で断りづらい空気がありました」
「サロンに参加したが、コンテンツは少なく、サポートも冷たく感じた。精神的に追い詰められた状態では冷静な判断ができませんでした」
X(旧Twitter)などSNS上の声
「サロンは“勝ってる人の話ばかり”で、肝心の手法は曖昧。特別コースは高額で、詳細は明かされず、“選ばれた人向け”という空気だけ演出されてる」
「LINEの返信が止まった、解約方法がはっきりしない。YouTubeライブでコメントしても無視された」
こうした声の中には、
「最初は丁寧に対応してくれたが、課金後に対応が雑になる」
「解約したいのに連絡がつかない」
という共通点が目立ちます。
また、“良い口コミ”として投稿されているものの中には、以下のような“自作自演”の可能性があるパターンも見られました。
- 「10年使ってます!」などの不自然な長期利用アピール
- 投稿時間が極端に短く、数分以内に“称賛コメント”がついている
- 匿名アカウント、履歴なしの投稿者によるレビュー
こうした口コミ構造、実は過去の“ステマ型情報商材”でも頻繁に見られました。
特に「LINE登録者を安心させるために、成功体験を装った投稿を並べる」のは、心理的ハードルを下げるための定番テクニック。



一見リアルに見える体験談も、投稿の流れや文体を見れば「これはおかしい…」と感じる要素がいくつもあるのよ


バイナリーオプション新選組が本当に稼げるなら…なぜ売るのか?
口コミの中で、ある参加者の言葉がとても印象的でした。
「一方で、冷静になって考えてみてください。もし自分がバイナリーでいくらでも稼げるようになったら、50万のためにわざわざしつこくセールスして見ず知らずの人に教えようと思いますか?普通ならそんなことはせず、黙々とバイナリーで稼いでいると思います。」
確かに、理にかなっていますよね。
「誰かに教える」ことよりも、自分でその手法を使って稼ぎ続けた方が確実に儲かるはず。
にもかかわらず、なぜわざわざ広告費をかけて集客し、セールスしてまで“教える”のでしょうか。
その背景には、
- 実際のトレード利益ではなく、講座販売や会費収入が主な収益源になっている可能性
- 参加者が増えれば増えるほど、ペイアウト(配当率)が調整され、ユーザー側が不利になる構造
こうした点が絡んでいるとも考えられます。
あなたの疑問は、ごく自然で正しいものです。




なぜ?バイナリーオプションは“勝率が高くても”稼げないのか
バイナリーオプションは一見シンプルで、たとえば「5分後に為替レートが上がるか下がるか」を当てる2択ゲームのようなものですが、“勝率だけ”では稼げない構造的な理由があります。
ペイアウト率が100%未満=長期的にはマイナス
例えば、勝ったときのペイアウトが「1.8倍」、負けたときは「全損」だとします。
- 勝率60%でも、実際の収支は…
- 勝ち:1000円 × 60回 × 1.8倍 = 108,000円
- 負け:1000円 × 40回 = 40,000円
- 差し引き:マイナス2,000円
つまり、勝率60%でも損する可能性があるのです。
勝率90%でも稼げない構造とは?
仮に以下のような条件だったとします。
- ペイアウト率:1.1倍(勝てば1.1倍、負ければ全損)
- 1回の投資金額:1,000円
- 10回取引して9回勝ち、1回負けたとします
結果はどうなるか?
- 勝ち:1,000円 × 9回 × 1.1 = 9,900円
- 負け:1,000円 × 1回 = -1,000円
- 合計:+8,900円 −1,000円 = マイナス100円



えっ、90%勝ってもマイナス!?
…はい、これが「低ペイアウト×高勝率」の罠です。



「勝率が高い=必ずプラスになる」ではないの
一度の損失を取り返すには複数回勝たなければならないという構造なのよ
「業者 vs ユーザー」という構図
株やFXと違い、バイナリーは基本的に「ユーザーが勝てば、業者が損する」仕組み。
そのため、業者はユーザーが勝ちすぎると利益を失います。結果として、
- 勝ったのに出金拒否される
- 約定タイミングをわざとズラす
- アカウント凍結などの措置を取る
といった“勝ち逃げ防止策”をとるケースがあるわけです。
ギャンブル性が高く、負けを取り返そうとして破綻しやすい
一度負けると「次こそ取り返したい」と思うのが人間心理。
この心理を利用し、短時間でのエントリーを繰り返させる仕組みになっています。
特に“倍掛け(マーチンゲール法)”を使うと、数回の連敗で一気に資金が吹き飛びます。
高勝率は「一時的」に見せることができる
実は勝率90%以上を見せる動画やツールの多くは、“事後解説”や“うまくいった場面だけを切り取る”ことで作られています。
リアルタイムで同じ勝率を出し続けるのは、ほぼ不可能に近いです。
最後のまとめ:バイナリーオプション新選組、本当に参加すべき?
ここまで「バイナリーオプション新選組」について、広告・運営実態・口コミ・構造上のリスクなど多角的に検証してきました。
最終的に言えるのは、
「稼げそうに見える」その裏には、いくつもの“見逃せないリスク”があるということです。
- セールスページではバイナリーという言葉を隠し、初心者向けと装う
- 特商法の表記や連絡手段に一貫性がなく、サポートの信頼性に疑問が残る
- 勧められる海外業者は金融庁無登録で、日本の法的保護が効かない
- 勝率が高く見えても、実際には「オッズが低すぎて稼げない」構造
さらに、
「本当に稼げるなら、人に教えたりせず自分だけでやるはず」
という冷静な声もありました。
これは、すべての副業・投資案件を見るうえで、非常に重要な視点です。
では、最後にひとこと。
「簡単に稼げる」と言われたときこそ、慎重に。
“見た目のうまさ”より、“仕組みの危うさ”に気づける目を、少しずつ育てていきましょう🌱